家庭での漏電発生対応

★一般家庭で漏電、ELBが動作したらこう点検したらいいと思う★
充電部の工事をしないわけですから電気工事士の資格はいりません。
家庭の場合は1ヶ所でも漏電するとメインが落ち、真っ暗になるので
この方法ができたら役に立つと思います。
測定器を誰もが持たない昔はこういう方法で漏電対応していたはずです。

家庭の場合は確かメインにELBの設置義務があるのですがビルでは
必ずしもメインにはELBは設置しません。
お店や飲食店で全停電したら営業に重大な支障が発生するからです。
必要な子回路のみELBを設置するわけですね。

絶縁管理の基本、停電させて絶縁測定するメガ値はDC電圧を使用する事で
対地間静電容量を含めないで流れる微小な対地間電流を抵抗換算して指示
値としています。
新設時は100MΩはあったはずでそれが0.1~0.9MΩではたとえ基準は満た
していても1年以内に漏電に至りそうで電気主任としてそれまでに解決すべき
宿題としてとらえなくてはいけません。★1MΩ未満はイエローゾーンですよ★
昔コンセント回路で0.5MΩを放置したら1年位先に変圧器地絡に遭遇した
ので父の言ってた事は本当だと身に沁みました。

このBlogを見てる人の多くが電験三種を勉強した人だから過去問題で言えば
対地間静電容量とはこういう存在。(スター回路の対地電圧はV/√3だよ)
理論的には3個のコンデンサーの並列回路と抵抗の直列回路の電流を
求めるだけで計算上は簡単だけど現場ではこれが電気屋の鬼門なのです。
ただこれは交流を電源とする場合で同じケーブルにDCを加えた場合はこの
対地間静電容量は発生しない性質があるのです。

この問題ではB種接地抵抗のみだけど実際は対地間抵抗があるわけでそれが
対地電圧100V回路なら0.1MΩ以上とかいう絶縁抵抗と言われる物ですね。
だからメガはDC電圧を加える理由は理解できたと思います。
又この対地間抵抗に流れる電流をI0rといいこれだけ測定できれば充電状態
でも絶縁管理ができるわけです。

たぶん市販の解答集とは少し違う方法で解いてみました。
複素数で解く癖をつけるのが電験三種に合格する秘訣です。


単相回路で言えばこういう回路となるわけで通常のクランプメーターではこの
コンデンサー成分からの高周波電流成分が余計に流れてしまい正確にI0r
を測定する事ができません。
リーククランプメーターと言っても特定の周波数領域除去だけで電源電圧と
同じ60Hzのみを検出できないのでI0rを測定するにはI0rクランプメーター
が必要となります。
言葉を変えたらI0rとは電源周波数と同じ60Hz成分の漏れ電流の事です。
よく言うI0とはI0r以外も含む状態の漏れ電流の事を意味します。
★絶縁が悪いと言って誰にも認めさせるにはI0ではなくI0rで測定したという
事実が必要になります★リーククランプメーターはあくまでI0値なのです。

ひずむ波交流では有効電力は周波数が等しい電圧と電流との間で発生する
わけで火災をもたらす電流成分が電源電圧と同じ周波数である過大なI0r
成分であるのは理解できます。(1000mAを超えるI0rは火災注意!)
尚通常言う絶縁基準とは火災防止ではなく感電防止のためですから100V
で0.1MΩ(I0r=1mA)だからすぐ火事になるとは思う必要はありません。

ある電源回路の漏れ電流を測定しました。
すべて機器内蔵のノイズカット機能はONの状態でノイズカットなしでは1回路
1mAの基準を完全オーバーの2.5mAになってしまい判定ができません。
I0の1.87と0.7mAの差、通常これほど差はないのですが高周波数成分
が多いと思われ、これはフィルターの性能差(本体価格差)でしょう。
次にI0rモードで測定すると0.2mAでこれが電源周波数の漏れ電流です。
相応の性能のリーククランプメーターならば1mA未満かどうかの判定はほと
んどで可能ですがI0rで0.2mAならば誰にも説得力はあります。

一般コンセント回路で100Vメガ20MΩ以上あるのに1mAを相当超えるI0表示
をする古いリーククランプメーターは会社にお願いして買ってもらいましょう。
測定器が悪くては漏れ電流による充電状態での絶縁管理はできません
負荷電流測定なら10Aが10.1Aでも関係ないけどI0管理は0.001Aの世界
の正確な精度を要求するのです。
ホームセンターにある1万円のではダメ!
下使用してる三和電気計器リーククランプメーターI0R100が実売で9万円位。
環境測定器具、清掃器具と比較したら安く、質の高い仕事に必要な物なのです。

逆に対地間抵抗により流れる電流I0rを正確に測定できるならばそれで電圧
を割れば対地間抵抗つまりメガ値が充電状態で測定できるという理屈は電気
マニアの貴方ならば理解できると思います。
活線メガとは充電状態で絶縁測定ができるという夢の様な機能ですが
私が使用してるI0rクランプメーターにもそういう機能があります。
ですがI0rは正常状態ではほとんど一定値だけど漏電発生時は300~500mA
という様に変化する性質があるのです。(現場に着任したらわかります)
値が一定しない場合は対地間抵抗つまりメガ値を正確に判定するのは難しいと
思いますから活線メガを私は判断材料にしません。
(保安協会の方も活線メガは使用しないと言われていました)
だから★絶縁管理で現場で有効なのは左のI0rモードだけです★

携帯測定器だけでなく建物の漏電監視システムとして各社製品化されて
I0rの有効性疑う人は電気を逆に知らない人です。
私が勤務する現場のビル漏電監視システムは一般的なI0方式だから
対地間静電容量のノイズの影響で一瞬の誤報が時々出ます。
ただそれでもないと主幹と子が両方MCB回路の絶縁不良が発生しても
長期に気がつけません
から大切な設備ではあります。

ビル火災とはこういうシステムがないのにI0/I0r測定を定期的に一切
しない現場で誰も気がつかないで火災は発生するのでしょう?

年1のメガ測定で良でも次の1年後までそうかは無理、漏電は経年劣化
より人や動物を原因する破損、電源敷設環境に面した構造物の破損など
急に来るケースが圧倒的に多いのです。
★それが発生したら必ず電気主任の普段の管理方法を問われます★
保安規定にある点検項目は最低限の基準でビルに漏電監視システム
がない現場では点検の質を向上させる
しか対策はないと思います。

前に父と飲みに行った時に父から"何も故障がないから最低限の事しか
しない電気主任ごっこをしてたらいつか痛い目に会う、前の奴のしてた事
なんか忘れて、何があってもお前が困らない管理方法をそのない頭でも
よく考えろ"と言われた事があります。



一般の方はコンセントが悪くなっても器具さえ接続しなければ漏電など
発生しないと思ってる方が意外と多いのです。
職場の設備の男性でさえそうですから無理もないとは思います。
こういうイラストで各線がどこにどう接続されいるか説明が必要です。
何事も無知では危機意識は生まれてこない物です。

感電報告を受けたら挿してるコンセントの接地状態の確認もしましょう。
結果的にELBが動作しても人の体で漏電回路を構成させていては接地
が有効に効いていないからです。

コンセントの接地が有効か調べるならプラスつまり非接地側の黒線
(コンセント口の小さい方)とアースをテスターで測定して100Vあれば
B種接地と接続されています。
上の図で見るとなぜかはわかると思いますがテスター以外のランプ
などを接続して点灯するかで調べると変圧器で地絡が出るのでダメ!
下の場合の様に100Vならば接地がこのコンセントは効いています。

こうしたコンセントボックスを床に設置して使用してるケースでコンセント
本体漏電で変圧器が地絡警報を出すトラブルを何回か私は経験しました。
下にある分、埃がたまる・水をこぼす・物を落とすなどなど壁にあるコンセント
より劣化の可能性が高いのです。
漏電現場がわかり接続される機器でないとしたら私の経験上一番怪しいの
はこうした床のコンセント設備です。

飲食店ではネズミかじりという配線の損傷事故も同時に意識が必要!

水というと感電というイメージがありますが綺麗な水道水は意外に
抵抗値が高く
てそういう状態でコンセント口から内部に水が浸入
しても特に変化もなく誰も気がつかないと思います。
浸入した水が内部で汚れて汚水となりそうなると電気抵抗は急激に
低下するので内部での漏電や短絡に至るのは容易に想像します。
飲食店で時々発生するコンセントボックスの漏電はこれが原因だと
思っています。
ELB回路ならトリップしますがMCB回路では変圧器地絡警報まで
となり発生時はどこの店舗かさえ不明ですから調査して探します。
水が電気に絡むと予想もしない事態が発生するので私は水の
トラブルが一番嫌ですね。

後普通のテーブルタップを買ってきて厨房内で床に直に置いて使用
していたケースもあり私も知らないでされる事ですからこういうのも
いつか漏電の原因となります。
又家庭と違い飲食店は機器の同時使用など稼働率が高くコンセント
が定格を超える事が頻繁となり焼損、漏電させるケースが事務所
ビルと比較にならないほど多いです。
(15~20Aの18Aがコンセントに流れる環境が発生するとヤバイ)

もちろん埃を原因とするトラッキングの可能性はどういう取付状態でも
ありえる
わけでそれの場合は対地間ではなく極間での放電ですから
漏電検出ができないのでテナント使用者側でも管理が必要です。
私が勤務するビルでは各テナントに火元責任者を選任させて役割の
中にコンセント目視点検という項目があります。
それを毎月オーナーに提出させてはいますが火災を発生させるとこう
いう寄り合いのテナントビルでは自社だけの被害では済みません。

防災管理は電気主任も含めてビル防災管理者、利用するテナント全員
が協力する事で実現できるのです。

そういう風潮を作れるのはビルで最高権限があるオーナーしかできません。
私は現在オーナー会社への出向社員としての身分なので身近にオーナー
の行動を見れる環境ですが現状で可能な事と無理な事を常に意識されて
その境界が少しでも前に行く様に従業員、テナントに常に働きかけておら
られます。私もそのお手伝いをする、その対価こそがお給料です。

私と同じツールを購入してブログで紹介した様な私と同じ点検方法を
希望されるなら参考までに

太い幹線ケーブルI0測定だけならMCL800DのみでいけるけどI0rの測定
ではMCL800DとRM-1を併用して測定をします。
ただテナント分電盤では口が大きいと逆に測定が難しくI0r測定ではRM-1
を併用するのもかさばり不自由なのでI0R100の様な1台でI0とI0rが
測定できるI0rクランプメーターをお勧めします。
知識はあっても道具がない事には現場では何もできません

私がMCL800Dを購入後に発売された上位機種でこれは口径はMCL800D
と同じ80mmですがI0rを測定できこれならRM-1は購入する必要はありません。
予算的に余裕があるならばI0R100+MCL800IRこそ現場漏電ツール
として今最強だと思います。電気業者でもほとんど持っていないと思う。
この2個があるならスマートにどこの現場にも負けない保守管理計画を
立てる事ができると思います。
環境測定の測定器は1個が30万円程度するのですから電気の測定器
はそれと比較したら高くはありません。


⇒私のブログの最新記事へJAMP