2017年9月28日木曜日

電験三種 電気計算基礎2

16.単相交流の基本特性
単相交流の基本特性
力率0.5で抵抗分電流が6Aではこう計算したらtanθでも無効分
やリアクタンスが判明します。tanは無効分と有効分をつなぐ
役割ができます。電験試験では関数電卓が使えないので位相
に関する問題は60度(π/3)を扱う事が多いです。_力率0.5
の時の無効分は有効分に√3を掛けた値というのを記憶の隅
にでもストックしておきましょう。
単相交流の基本特性

17.単相交流の計算問題

H29年度電験三種_理論問8
難しいから価値があり挑戦する意味があるのです、私の計算
の流れから問題の何に最初は着眼するのかを知ってください。
単相交流の計算問題
回路電圧、電流、リアクタンスも与えられているので並列部分
が3Ωとすぐわかります、並列部分の電圧をVP共通として式を
立てるとR1=3R2の関係がわかります、更に並列抵抗式にR2=R1/3
を代入して変形していくとRの4倍がR1と求められます。
単相交流の計算問題

18.三相交流の基本特性

三相交流は3個の位相が120度(2π/3)ずれる単相交流の
集まりです、スター結線ではVL=√3VP、IL=IP、デルタ
結線ではVL=VP、IL=√3IPは絶対に暗記してください。
すべての電源を位相も考慮して加算すると0となる!
相電力の3倍が回路全体の電力になる点には注意の事。
三相交流の基本特性

19.三相交流の回路計算基礎

上回路Rを求めるにはIPが必要、下全体電力を求めるには
相電力を求めて3倍しました。
三相交流の回路計算基礎
電気計算ではデルタ結線をスター結線に変更する問題が
出題される事があります、デルタをスターにすると抵抗
やリアクタンスは1/3になります。そうなれば後は単なる
スター回路となるので線電流ILは求められます。問題は
デルタ結線IPですから更に√3で割る必要があります。
三相交流の回路計算基礎

20.静電力等について

電荷Q1とQ2間に働く力F、電荷Qによる電界の強さE、電荷Q
による電位V、重用項目です暗記しましょう。
静電力等について

21.コンデンサー等の特性について

電荷Qによる電気力線の総数、電束密度D、平行板コンデンサー
の静電容量C(ε誘電率、A断面積、L間隔)、コンデンサーの
直列と並列の合成式、コンデンサーの分担電圧は容量に反比例
する、コンデンサーに蓄えられるエネルギー、すべて試験当日
でこれらの公式が頭にないではヤバいです。
コンデンサー等の特性

22.コンデンサーに関する計算問題

上⇒C2に蓄えられるエネルギーWc2を求める、分担電圧を求め
て、公式に代入するだけです。下⇒回路に流れる電流を求める
静電容量の合成を行う、後は交流回路で学んだ知識を使い回路
に流れる電流を求めます、電験三種では0点防止のサービス問
題が毎年2問は出題されます、下の問題はそれに出そうな問題
かと思います。
コンデンサーに関する計算問題

23.コンデンサーに比誘電率εs=2の絶縁体を挿入した時
のコンデンサー容量の計算


この類の絶縁体を挿入して何かを問う問題は電験三種では
よく目にします、とにかくその場合の静電容量の合成方法
がわからないでは何もできません。_つまりコンデンサー
が直列接続された
と考えたらいいのです。ただ値が小さく
て計算が少し面倒なのはわかります、慣れるしかないので
貴方も計算されてみてください。_断面積はたぶん同じの
ケースが多いけど距離を最初より広げ、絶縁帯を挿入した
何もしてない最初の時の何倍に静電容量はなるか?とか
単に絶縁体を挿入しただけか?何が変化したのかその点
を注意深く問題を読みましょう!
比誘電率εs=2の絶縁体を挿入
こういう問題は最後良い感じのまとまった値になる様に
定数を設定して出題される事が多いので途中で辺な無理
数とかが出てきたら計算が間違えてないかそこで検証す
べきです、試験では時間とも戦かわないといけません。

24.磁気回路に関する公式1
後で例題を解く前にまずは22と23で公式を紹介します。25
~の問題を解きながら覚えても構いませんが最後は22と23
で紹介する公式は丸暗記してください。

磁極間に働く力F、磁極と磁界の強さに働く力F、磁界の強さH
磁力線の総数N本、磁束密度B、ビオサバールの法則、円形コイ
ルの中心磁界の強さH、I(A)の電流により距離r点の磁界の強さH
磁束φ=起磁力F÷磁気抵抗R、磁気抵抗R=長さL÷(透磁率μ×
断面積A)
磁気回路に関する公式1

25.磁気回路に関する公式2
フレミングの左手の法則F、フレミングの右手の法則e、2線間
に働く力F、2個の連結したコイルのインダクタンス式L、相互
インダクタンスM、コイルのエネルギーW


26.電磁気問題1

電磁気問題1
巻数Nの円形コイルの中心時間の強さは以下の公式です。
なぜかとなるとビオサバールの法則を積分しないといけ
ないので三種ではこういう公式は丸暗記してください。
電磁気問題1
φは磁束、Rは磁気抵抗、μは透磁率、Hは磁界の強さ
Aが断面積、Lは長さです。これらの公式も丸暗記で!
(電磁気の計算問題を解く上で最重要式)_それを知った
上でこう変形します。Lは半径r+断面の半分d/2の円の
長さですからそれを2倍してπを掛けます。円の長さは
直径×πです。
電磁気問題1

27.電磁気問題2

電磁気問題2
R1が鉄心磁気抵抗、R2がエア磁気抵抗、cm2をm2にする
場合は10のマイナス4乗を掛けるのは暗記する事、以上
で計算できると思います、本解答の3倍丁寧に途中式
をすべて書きました。μ0やε0を使う計算は小さな値
を扱う計算力を要求されるので、落着いてしないとす
ぐ間違えてしまう
点は注意してください。_後計算の流
れを真似てください。
電磁気問題2
ラストはオームの法則と同じ感じで行えます、NIを機磁力
と言い起磁力はF=NIで表します、従い磁束φ=F÷Rです。
磁束φは磁束密度に断面積を掛けてφ=B×Aでも求められる!
電磁気問題2

28.__H29年度電験三種_理論問6


直流電源での定常状態ではコンデンサーには電流は流れません
電流経路はL1⇒R1⇒L2⇒R2ですから電流はR1+R2だけが影響し
ます、コイルのエネルギーは1/2×L×I×Iでコンデンサーが
電圧がかかった状態でのエネルギーは1/2×C×V×Vです。C1
のコンデンサーにかかる電圧はR1の抵抗電圧です、LとCがミ
リ(0.001)の単位である事に注意しましょう。以上から各エ
ネルギーを求め総計しました。
直流電源での定常状態では

29.__R1年度電験三種_理論問3

年度電験三種_理論問
図の様に2個のコイルを配置して電流を流した時のインダクタンス
はL1+L2±2KMとなる、Mは相互インダクタンス、Kは結合係数という
2個のコイル電流の向きが同じならL1+L2-2KM、違うならL1+L2+2KM
M=√L1L1の知識があるかがこの問題のポイントです。計算の流れは
わかると思います。
R1年度電験三種_理論問3

30.B-H曲線
これは電験三種では共振状態と同じく最重要項目ですから必ず覚え
ておきましょう。

H:磁界の強さ [A/m],B:磁束密度 [T],Hc:保磁力 [A/m],Br:
残留磁気 [T] という。周囲の曲線をヒステリシス曲線 ( ヒステリシ
スループ)という、ヒステリシス曲線の面積に比例した電気エネルギ
ーが熱損失として失われる。 永久磁石の材料としては,Br,Hc と
もに大きい磁性体が適している。すなわちヒステリシスループの面
積が大きい材料が適している。
B-H曲線

膨大な電験三種の出題範囲をすべて個人が網羅する事は無理
ですが、基本的な範囲として60点を取るために必要な範囲に
は触れる事ができたと思います。後は更に過去問題に挑戦し
て出題パターンと解き方を理解取得さるなら、貴方の今年の
電験三種理論の合格は明るいのではと思います。_電気の理屈
を理解した、後は問題作成者の癖に慣れる事です。


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